
この記事ではPOCO F7とPOCO X7 Proを比較してみたいと思います。両者とも定期的にセールの対象となっており、2025年のコスパモンスターな機種。両者の違いはどこにあるのか、詳しく見ていきましょう。
POCO F7とPOCO X7 Proのスペック比較
| 名称 | POCO F7 | POCO X7 Pro |
|---|---|---|
| 発売日 | 2025年7月8日 | 2025年2月12日 |
| 価格 | 12GB+256GB:5万4980円 12GB+512GB:6万4980円 | 8GB+256GB:4万9980円 12GB+512GB:5万9980円 |
| OS | Xiaomi HyperOS (Android 15ベース) | Xiaomi HyperOS(Android 15ベース) |
| CPU | Qualcomm Snapdragon 8s Gen 4 | MediaTek Dimensity 8400-Ultra |
| GPU | Adreno 825 | Arm Mali-G720 |
| 内蔵メモリ(RAM) | 12GB LPDDR5X | 8GB / 12GB LPDDR5X |
| 内蔵ストレージ(ROM) | 256GB / 512GB UFS 4.1 | 256GB / 512GB UFS 4.0 |
| 外部メモリ | 非対応 | 非対応 |
| SIMカードスロット | Nano-SIM x 2 | nanoSIM x 2 |
| eSIM | 非対応 | 非対応 |
| ディスプレイ | 6.83インチ AMOLED(有機EL) | 6.67インチ CrystalRes AMOLED(有機EL) |
| 画面解像度 | 2772 x 1280(1.5K解像度) | 2712 x 1220(1.5K解像度) |
| 最大輝度 | 3200nits | 3200nits |
| リフレッシュレート(最大) | 120Hz | 120Hz |
| アウトカメラ (広角 / メイン) | 5000万画素|F/1.5|OIS Sony IMX882(LYT-600) | 5000万画素|F1.5|OIS 1/1.95インチ|Sony IMX882(LYT-600) |
| アウトカメラ (超広角) | 800万画素|OV08F | 800万画素|F2.2 |
| アウトカメラ (望遠) | – | – |
| アウトカメラ (マクロ / 深度) | – | – |
| インカメラ | 2000万画素|F/2.2|OV20B 1/4インチ | 2000万画素|F2.2|OV20B 1/4インチ |
| 対応周波数(5G) | n1/2/3/5/7/8/20/28/38/40/41/48/66/77/78 | n1/2/3/5/7/8/20/26/28/38/40/41/48/66/77/78 |
| 対応周波数(4G / LTE) | B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/40/41/42/48/66 | B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/40/41/42/48/66 |
| 対応周波数(3G) | B1/2/4/5/6/8/19 | B1/2/4/5/6/8/19 |
| 対応周波数(2G / GMS) | 850/900/1800/1900MHz | 850/900/1800/1900MHz |
| Wi-Fi | Wi-Fi 7 / 6 / 5 / 4 802.11a/b/g | 802.11 a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6E対応) |
| Bluetoothバージョン | 6.0 | 6.0 |
| Bluetooth オーディオコーデック | SBC / AAC / AptX / AptX HD / AptX Adaptive / LDAC / LHDC 5.0 | 公開なし |
| 位置情報 | GPS(L1+L5), Beidou, Galileo, GLONASS, QZSS, NavIC | GPS, GLONASS, Galileo, BeiDou, NavIC |
| USBポート | USB Type-C | USB Type-C |
| センサー | 近接, 環境光, 加速度計, 電子コンパス, 赤外線, ジャイロ, フリッカー | 近接, 360°周囲光, 加速度計, フリッカー, 電子コンパス, 赤外線, ジャイロ |
| サウンドシステム | ステレオスピーカー Dolby Atmos | ステレオスピーカー Dolby Atmos |
| イヤホンジャック | なし | なし |
| 防塵・防水機能 | IP68 | IP68 |
| カバーガラス | – | Corning® Gorilla® Glass 7i |
| NFC | 対応 | 対応 |
| FeliCa / おサイフケータイ | 非対応 | 非対応 |
| 生体認証 | 画面内指紋認証|顔認証 | 画面内指紋認証|顔認証 |
| 電池容量 | 6500mAh | 6000mAh |
| 急速充電(最大) | 90W | 90W |
| ワイヤレス充電 | 非対応 | 非対応 |
| 逆充電 | 最大22.5W | 非対応 |
| サイズ(W×H×D) | 77.9 × 163.1 × 8.2mm | 75.24 × 160.75 × 8.29mm または 8.43mm |
| 重量 | 215.7g | 195g または 198g |
| OSアップデート期間 | 4回 | 未公表(噂:3年) |
| セキュリティ アップデート期間 | 6年 | 未公表(噂:4年) |
| カラー | ブラック、ホワイト、シルバー | ブラック、グリーン、イエロー |
| 本体付属品 | ACアダプタ、USB-Cケーブル、SIMピン、ソフトケース、保護シート、ガイド | ACアダプタ、USB-Cケーブル、SIMピン、ソフトケース、保護シート、ガイド |
両者で比較してみると、スペック値がかなり近いことが分かります。価格差は約5000円ほどPOCO F7の方が高くなっていましす。
両者の大きな違いをピックアップ
Qualcomm Snapdragon 8s Gen 4とMediaTek Dimensity 8400-Ultra
POCO F7とPOCO X7 Proの大きな違いはSoCです。
- POCO F7 :Qualcomm Snapdragon 8s Gen 4
- POCO X7 Pro :MediaTek Dimensity 8400-Ultra
となっています。ただ、両者とも準ハイエンド級のSoC性能となっており、処理性能はかなり高いSoCです。
AnTuTuスコアを参考にしてみると、Qualcomm Snapdragon 8s Gen 4のPOCO F7は約180万前後、MediaTek Dimensity 8400-UltraのPOCO X7 Proは160万前後となっています。
厳密に言えば、Qualcomm Snapdragon 8s Gen 4のPOCO F7の方が少し上ですが、体感できるほどの差はないと思います。
ストレージ、メモリ
ストレージとメモリに関しては最安値モデルとなるもので
- POCO F7:12GB+256GB
- POCO X7 Pro:8GB+256GB
となっています。価格差が約5,000円ということで、この価格差であれば12GBあるPOCO F7の方が優位かなと。ただし、上位モデルになるとPOCO X7 Proも12GBとなるため、差はありません。
また、ストレージ規格は
- POCO F7:UFS4.1
- POCO X7 Pro:UFS4.0
となっており、POCO F7の方が新しい規格に対応しています。
ストレージ規格:UFS4.1やUFS4.0、UFS3.1の違いを見る
| 項目 | UFS 3.1 | UFS 4.0 | UFS 4.1 |
|---|---|---|---|
| 世代/発表時期 | 2020年 | 2022年 | 2025年 |
| 最大理論帯域(デバイス) | 2,900MB/s(2レーン) | 5,800MB/s(2レーン) | 5,800MB/s(2レーン) |
| 実効転送速度(目安) | 読込:最大2,100MB/s 書込:最大1,200MB/s | 読込:最大4,200MB/s 書込:最大2,800MB/s | UFS4.0と同等 |
| 最大容量 | 1TB | 2TB(理論値) | 2TB(理論値) |
| 電力効率 | 標準 | UFS3.1より約46%高効率 | UFS4.0と同等 |
| 代表的機能 | WriteBooster、Deep Sleep | WriteBooste、Deep Sleep 進化 | ホスト主導デフラグ、キャッシュ動的制御、QLC対応など追加最適化 |
| 互換性 | – | UFS3.1と後方互換 | UFS4.0/3.1と互換 |
速度/帯域
- UFS4.0/4.1はUFS3.1の約2倍の帯域と大幅な転送速度アップとなり、アプリ・ファイル操作・動画記録などパフォーマンスが向上します
省電力性
- UFS4.0/4.1は消費電力あたりの性能がさらに高く、スマートフォンのバッテリー持ちにも良い影響。
機能性・信頼性
- UFS4.1はホスト主導デフラグやキャッシュサイズ自動調整、新しい大容量フラッシュへの正式最適化などを追加し、信頼性と効率がさらにアップ。
実際の“体感”
- UFS3.1も十分高速ですが、ハイエンド端末・高解像度動画やゲーミング、AI処理など“最高速”領域ではUFS4世代が優位です。UFS4.1は主に長期運用や高負荷/大容量環境で差を発揮。
OSアップデートとセキュリティアップデートが大きな違い?
- POCO F7 :OSアップデート4回、セキュリティアップデート6年
- POCO X7 Pro :OSアップデート3回?、セキュリティアップデート4年?
個人的に一番大きな違いと感じるのは、OSアップデートとセキュリティアップデート期間
POCO X7 Proはアップデート期間に関して公式な見解は公表されていませんが、予想としてOSアップデートが3年、セキュリティアップデートが4年と言われています。それに対してPOCO F7は公式にOSアップデートが4回、セキュリティアップデートが6年と公表されています。
価格差は約5000円ですが、OS・セキュリティアップデートだけでもその価値はあると思います。どちらの端末の基本性能は高いため、長らく使える端末です。そういった意味でも長くサポートされている方が良いでしょう。
ということで、OS・セキュリティアップデートの観点からはPOCO F7の方がおすすめです。発売日が遅いのもPOCO F7の方です。
POCO F7とPOCO X7 Proのどっちを買う?まとめ
POCO F7とPOCO X7 Proの比較を見ていきましたが、大きな違いとしては
- SoC
- OSアップデート・セキュリティアップデート期間
- 価格(約5,000円差)
ぐらいと言えそうです。SoCに関してはQualcommかmediaTekの違いで、SoC性能差はほとんどなく両者とも準ハイエンド機種といえる性能になっています。
となると、OSアップデートと価格がどちらを購入するかの大きな要因となりそうです。これは個人の考え次第かもしれませんが、筆者ならOS・セキュリティアップデート期間の長いPOCO F7を選びます。
少し気になることとして、POCO F7はWi-Fi利用時にルーターとの相性?によってパケ詰まりを起こす現象があります。筆者の環境では快適に利用できているので何とも言えませんが、この現象はPOCO F7では多く報告されているのに対して、POCO X7 Proでは全く報告がないことからPOCO X7 Proの方がWi-Fiは安定して使えそうです(POCO F7でもアップデートで修正されるとは思いますが…)。
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